「FCM(深谷カードマスターズ)」2566年12月23日例会奮戦記


 普段はなかなか参加できないマジックの催しですが、忙中閑あり、歳末の23日に「FCM(深谷カードマスターズ)」主催のクリーチャー種族デッキ大会に参加しました。大会の決まりを簡単に説明すると、使用カードのエキスパンションは自由ですが、デッキ中に必ず同じクリーチャー・タイプのカードを16枚以上入れなければならないということです。大会の主旨はあくまで楽しくということで、普通に強いゴブリンやエルフやマーフォークなどは使われず、当日は普段なかなかお目にかかれない種族デッキばかりで大変楽しかったです。
 さてわたしは職業柄(笑)ここはひとつクレリックで癒し系のデッキを組んでみようと試行錯誤し、当日は以下のようなデッキで参加しました。


デッキ名…「クレリックのクリスマスミサ」(^^ゞ

〔土地〕
《平地/Plains》22

〔クリーチャー…22〕クリーチャー・タイプは全てクレリック
《魂の管理人/Soul Warden(EX)》4
《ルーンの母/Mother of Runes(UL)》4
《献身的な世話人/Devoted Caretaker(OD)》1
《敬愛される司祭/Beloved Chaplain(OD)》4
《黒曜石の見習い僧/Obsidian Acolyte(IN)》2
《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte(IN)》2
《熟練の薬剤師/Master Apothecary(OD)》4
《サマイトを総べる者アタリア/Atalya, Samite Master(IN)》1

〔その他呪文…16〕
《拘引/Arrest(MM)》3
《オアリムの接触/Orim's Touch(IN)》1
《剣を鍬に/Swords to Plowshares(4E)》4
《沈黙のオーラ/Aura of Silence(WL)》2
《解呪/Disenchant(7E)》1
《浄火の鎧/Empyrial Armor(WL)》4
《シヴィーの計略/Sivvi's Ruse(NE)》1


ダメージを軽減しつつ、ブロックされない「敬愛される司祭」に「浄火の鎧」を付けて殴るデッキです。丁寧な除去や一掃呪文には弱いですが、「薬剤師」を軸にクレリックが並べばダメージへの耐性はかなりのものです。


 当日高崎線にて深谷駅に到着し、会場の埼玉県深谷市・幡羅(はたら)公民館へ向かいました。駅前のカレー屋で慌しく昼食をとり熊谷駅行きのバスに乗り現地へ到着。主催者のま34さんに挨拶し使用デッキの確認。参加者は14名で、1回勝負の総当たり戦になりました。(以下対戦報告中の参加者名はま34さんの記事中のものを使わせていただきました。失礼の段宥恕願います。また何分記憶に頼って書いているので、対戦順など事実関係の誤りについては関係各位からのご指摘を願います。対戦者の後ろは使用種族名と勝敗です。)


  【1回戦・・・対高田さん(不明) ○】
 序盤から《魂の管理人/Soul Warden(EX)》《ルーンの母/Mother of Runes(UL)》などが繰り出し、《浄火の鎧/Empyrial Armor(WL)》を付けた《敬愛される司祭/Beloved Chaplain(OD)》が殴るという絵に書いたような理想的な展開でそのまま押し切る。幸先良い出だし。

  【2回戦・・・対森さん(ホラー) ○】
 開始早々に《納墓/Entomb(OD)》で《デルレイッチ/Delraich(MM)》を墓地に落とし《死体発掘/Exhume(UZ)》で掘り出すコンボが炸裂するが、《拘引/Arrest(MM)》を貼り付けて事無きを得る。森さんは対戦後《虐殺/Massacre(NE)》をデッキに入れていなかったのを悔やんでいたが、あの呪文は打たれたら投了するしかない。

  【3回戦・・・対黒さん(ドラゴン) ●】
 《ドルイドの誓い/Oath of Druids(EX)》でライブラリをめくりドラゴンを続々と直出しするデッキ。クレリックを並べて必死に防戦するも、3枚目の平地が来ないので握っている《沈黙のオーラ/Aura of Silence(WL)》が打てず負け。投了後次のドローカードをめくってみるとそこには《解呪/Disenchant(7E)》が・・・。負けるときはこんなものですね(^^)。

  【4回戦・・・対ナベさん(ケンタウルス) ○】
 こちらが《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte(IN)》を早々と出し、相手が事故になるという展開。途中で投了となりました。

  【5回戦・・・対課長さん(壁) ○】
 壁デッキでどうやって勝つのかと思われるかもしれないが、各種壁を並べて相手の攻撃を受け止め、《精神力/Mind Over Matter(EX)》を場に張って《水銀の短剣/Quicksilver Dagger(AP)》を付けた壁でカードを引きつつ相手に繰り返しダメージを与えて勝つコンボデッキ。この時点までの対戦で一回3ターン瞬殺を決めていた。
 双方順調にクリーチャーを展開するも、お待ちかねの「司祭」が場に出て壁が無意味になる(^^)。課長さんは「短剣」を壁に付けて挽回を図ろうとするが、スタックに積んで対象の壁に《剣を鍬に/Swords to Plowshares(4E)》を打ち、コンボを未然に防ぐ。更に場に張られた「精神力」を「解呪」して火種を消し殴り切った。この対戦での引きの良さは気持ち悪いほどで、好成績の予兆だったかもしれない。

  【6回戦・・・対織田さん(昆虫) ○】
 《ショッカー/Shocker(TE)》と《偏頭痛/Megrim(7E)》を組み合わせたコンボデッキ。いきなり「ショッカー」を出されるもすぐに農場送りにして事無きを得る。この後は「見習い僧」が登場して無難に勝利。

  【7回戦・・・対まささん(吸血鬼) ○】
 順調にクレリックが並ぶのに対してまささんは事故で「沼」が出ずクリーチャーを捨て札し続ける。こちらは《サマイトを総べる者アタリア/Atalya, Samite Master(IN)》まで登場。ライフを増やすが、どうも《生ける屍/Living Death(TE)》が用意されているらしく、急いで「アタリア」も攻撃参加。殴り切るか「沼」が出るかの勝負になったが、ついに「沼」は出ることは無かった。

  【8回戦・・・対部長さん(スペクター) ○】
 各種スペクターを入れた超手札破壊デッキ。相手は順調にスペクターが並んでこちらのライフと手札が減り、かたや我が方は「管理人」と「母」がいるのみ。スペクターが止まりません(T_T)。次のターンに攻撃を受ければほぼ負けという状況で引いたのは《熟練の薬剤師/Master Apothecary(OD)》。一転してダメージが入らなくなりました(^^)。その後はスペクターを上回る数のクレリックが並び、僅差で殴り勝つ。実に久しぶりのトップデッキだった。

  【9回戦・・・対越塚さん(船) ●】
 遂にツキが終えたかの如く序盤にクリーチャーを全く引かない。引くのは土地ばかり。そのうちに相手陣に《レガシーの兵器/Legacy Weapon(AP)》が登場(T_T)。遅きに失したクリーチャーは出すそばから取り除かれて完敗。何も出来ませんでした。

  【10回戦・・・対タツヲさん(カヴー) ○】
 双方クリーチャーが好調に展開。こちらが「鎧」付き「司祭」で殴れば相手も《カヴーのタイタン/Kavu Titan(IN)》をキッカー込みで召喚。ここでまたもうまい具合に引いてきた「拘引」を「タイタン」に貼り付けて攻撃、競り勝った。対戦後に訊くと「タイタン」が「拘引」されなければ《踏み荒らし/Overrun(OD)》を打たれて負けだった。今回はよくよくツイている。

  【11回戦・・・対TA910君(レベル) ○】
 ま34さんのご子息TA910君との一戦。クリーチャーで殴りあう展開ならばダメージ軽減は本当に強い。レベル軍団の攻撃を受け流して「司祭」で殴って勝ち。

  【12回戦・・・対楠さん(エイトグ) ○】
 実は今回デッキを考えたもののうまくいかずに断念した5色の「エイトグ」デッキを組んだ参加者がいたのは驚きだった。カギはオデッセイの2色を生成するアーティファクト。マナを調整して各色エイトグを召喚する。エイトグとアーティファクト以外の呪文が不足してパンチ力の低さは否めないが、色を絞り込めば面白そうである。個人的には今回の使用デッキの中では努力賞に値すると思う。

  【最終戦・・・対ま34さん(天使) ●】
 相手の最終兵器は今話題の《玉虫色の天使/Iridescent Angel(OD)》。全体除去以外ではほぼ死ぬことが無く、ブロックもされない。それまでにクレリックを並べられるかが勝負だが、引きが悪い。向こうのクリーチャーは全て飛行持ちなので「薬剤師」が出ないと速やかに敗北が待っている。「剣を鍬に」でしのぐもついに「玉虫天使」登場。「管理人」を出しクレリックを並べてライフを回復しつつ殴りあったがわずかに及ばなかった。


 結果わたしと課長さんが同点で並びましたがゲストゆえ優勝ということにしていただきました。ありがとうございました。
 デッキの反省点としては、一度も活躍の機会が無かった《シヴィーの計略/Sivvi's Ruse(NE)》よりも飛行対策に《空飛ぶ絨毯/Flying Carpet(7E)》を入れておくべきだったということです>^_^<。
 クレリックに決めた直接のきっかけは《熟練の薬剤師/Master Apothecary(OD)》が店頭でかなり安値で売られていたため使ってみようということがあったのですが、正直ここまで強いとは思いませんでした。今回は種族デッキ大会ということもあり、ダメージを強力に軽減する能力が最大限に生かされたことも幸いしました。スタンダードにおいてもキーカードの「司祭」と「薬剤師」、それに強力なアンチ単体除去の両「見習い僧」が現役なので《栄光の頌歌/Glorious Anthem(7E)》や《聖餐式/Divine Sacrament(OD)》を搭載した白ウイニーなど面白いのではないかと考えます。

(2567.1.10)

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